Chap.1 Christian Astrology P135〜
質問者から提出されたこれらの質問に関する占星術的判断
訳 : ほ う じ 茶

チャート出力 StarGazer for Windows by Delphi

ホラリーチャート 1632.3.14 PM2:15 おそらくロンドン
Jupiter day Mars hour ASC Leo23.27 MC Taur10.00


1, 彼は長生きできる?できない?
2, 彼はどこに住んだら開運できる?
3, 人生において最高の時期は?
4, 過去、彼の身に起こった出来事
5, 未来に彼の身に起こるであろう出来事は?
6, 具体的な時期を見るには


その1「彼は長生きできる?できない?」

質問者の外見は上昇獅子サインによって表されます。COR LEONIS(レグルス)と呼ばれる恒星が獅子24.34deg.にありASCに重なっています。この恒星は火星と木星の性質を兼ね備えており、一等星です。アセンダントカスプの度数と、アセンダントのロードである太陽が在するサインの度数、そのタームは共に木星です。月は木星・金星とトラインを作っており、2星は共に10室にありますね。その為、この質問者の体格と身長は中肉中背、がっちり引き締まった肉体は太っているわけでも、ぷよぷよなわけでもない、あくまで整った優美さを保持しています。魅力的な顔立ち、赤みがかった髪、透き通った肌、右頬にちょっとした傷跡(これは彼が兵士だったため)しかし間違いなくアセンダント上の恒星は、顔に怪我あるいは傷がある証明として考慮できます。

上昇サインは火であり、ASCLも火のサインに入っているので火の性質(Hot & Dry)を持っています。よってこの人の気質と性格は、人一倍の雄雄しさと勇敢さ、怒りっぽい、精神のレベルの高さ、心の高潔さ等があげられます。ASCLである太陽はイグザルテーションに入っており、月が2つの吉星とトラインを形成している事もふまえ、彼は冷静であり謙虚、教育を受けているので物腰も柔らかく、自らの情熱を上手にコントロールできます。しかし月と水星がオポジションのため、彼は怒りと愚かさに囚われ、行動に品をなくしてしまう事もあるだろう。しかしこれは質問には無関係な話です。

長生きできるか

アセンダントは6室のロードである土星、もしくは8室のロードである木星のいずれにも損なわれておりません。アセンダントロードは自身のイグザルテーション内にあり、何にも損なわれていず、動きが速く、9室にあり、木星のタームを持つ事に注視します。 月は金星とのトラインからセパレートした後、木星とのトラインにアプライ、木星はMC付近に位置しています。ゆえに火星の凶意も木星の介在によって著しく削がれる訳です。太陽が地平線上にあり、幸運の惑星すなわち木星と金星がアングルにあって、凶星すなわち火星と土星より強い影響を及ぼしています。これらの証明より私は結論づけます。生まれ持った健康な体質のおかげでこの人は長生きします。本質的に強く、ほとんど病気らしい病気にかかりません。これは今のところ確認されている真実であり質問者は1646年3月現在、存命しています。

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感想ノート

このホラリーチャートはChristian Astrologyの135ページに掲載されている一番最初の実践解読例です。チャートデータは1632年3月14日 14:15と書かれています、が実際のこの日は惑星の位置取りが全く違いますので検討した結果、1年後のプラス10日のこの時間前後が一番近いと思われます。多分1年のずれはリリーの勘違い、プラス10日はリリーの時代、イギリスではジュリアン暦を使っていたので、現代のグレゴリオ暦に変換する為に必要です。

CAは1647年に第一版が発行されました。本の執筆開始はその前年1646年だそうです。よってこのチャートを立てた日から少なくとも10年以上の月日が流れています。つまり彼はこのチャートの質問者がその後どうなったかをある程度知っており、卦を立てた当時の読みと実際にどうなったかを確認していく形で、淡々と筆を進めています。

リリーはこのチャート1枚で6つの質問に答えています。その中には「私の過去に何があった」的ないやらしい、占者を試すような質問も含まれていますが、彼は誠実に一つ一つの作業に果敢に取り組んでいてその姿勢に頭が下がる思いです。

このチャートにはさしたるリセプションがありません。起こるであろう(そして実際に起こった)イベントをほとんどアスペクトを通して説明しています。最初だからなるべくシンプルな方が読み手も混乱しなくていいだろうと思って、このチャートを選んだのかもしれません。


1.質問者の容貌やルックスなど質問者のあらゆる外見的特徴は、全てアセンダントとアセンダントロードから割り出すのがリリーのスタイルです。これは極めて伝統に則ったものと考えます。特にアセンダントカスプ度数のタームとアセンダントロードのタームが同じ木星であることに着目し、それがチャート内の強い位置にあり、月がトラインしている事を、見栄えの良さの根拠にしている所は面白いと感じます。頬の傷をアセンダントカスプ近くにある恒星レグルスが示しているとする所も興味深いです。

また質問者の性格をアセンダントサイン+アセンダントロードがあるサインという二つのサインの性質から語っている事。月の分離アスペクトからも性格を探っているのが意外であり、面白い部分です。以前にはそういう事もあって、質問者にとっては苦笑と共に容易に思い出しやすかったのでしょう。

私は長生きできる? 普通はネイタルで語るべきところかもしれませんが、リリーはホラリーによって的確にポイントを押さえ、見事に答えを出しています。特にアセンダントロードがエッセンシャルで強化されている、これは理由としてわかりますが、吉星が強い位置(10室)にあり、凶星が目立たない位置(4室と8室)にある、この点を以って質問者にトラブルなく長命の徴として読んだリリーの着眼に惹かれます。