Christian Astrology P152〜
次のチャートを用いて、前述した判断を詳しく解説していきましょう
訳 : ほ う じ 茶

チャート出力 StarGazer for Windows by Delphi

ホラリーチャート 1638.7.19 23:45 ロンドン


1, 探し人は実家に戻ってくるか?
2, 突然のハプニングは良い事?それとも悪い事?
3, 質問者は身体のどこにほくろや傷を持っているか?
4, 消息不明の人物の安否について


その1
「私の家を訪れた女性からの質問は、『息子は雇い主と一緒か、それとも実家に戻るか』です」

このチャートにおいて金星はアセンダントレディであり、すなわち質問してきた女性を指す星です。質問事項は子供を指すハウスから求められなければなりません、それは5室です。私は魚サインのロードである木星を考慮しました。なぜなら魚は木星のハウスだからです、そしてこの若者の象徴星・木星を東のアングルつまりアセンダントに見つけました。以上は探し人である息子は質問した時間、お母さんの家にいますという証明になります。更に突っ込んで見てみました。月は4室のロード、つまり質問者の住んでいる場所もしくは家を象徴する土星とのデクスターセキスタイルに近づいています。この二つの証明から、私は若者が母親の家におり、彼女が家に戻ったまさにその時、息子に会えるであろうと判断しました。もし5室ロード木星が雇い主を表すハウス10室にあるか、月が若者のシグニフィケイター木星から分離し、太陽との良い、もしくは中立的なアスペクトに接近しており、月がアングルに入っているなら、若者は雇い主の家にいると判断したでしょう。私はこの先、7月25日午後2時、母親と息子のシグニィである金星と木星がトラインを形成しますので、次のように判断しました。ちょうどこの日に2人は会えるでしょう。ただしなかなかすんなりとはいきません(確かに彼女は早朝まで家にいました。しかしその影響力が強まりだした頃、つまりお互いのシグニィが完璧なアスペクトに近づいた頃、彼女はじっとしていられなかったようです。(volens nolens ?)思わず迎えに出ていって、行き違いになったお母さんの帰りを家で待っている息子と再会したのが午後3時でした。)通常シグニィ同士がトラインまたはセキスタイルのアスペクトを作る日(天文歴で詳細を見てください)、質問者は目する相手からの手紙もしくは相手に関する何らかの知らせを受ける可能性が高いです(もちろん質問者と相手のいる場所とを隔てる距離がそれを許すなら、です)。しかしもし依頼者と探し人がそんなに離れていないのなら、問題なく彼らはその日に会います。それはどちらも予期しなかった事でしょうが。

この女性が近所の人、兄弟姉妹と家で会えるかどうか、質問してきたらどうでしょうか。3室ロードの木星をシグニィとして取り上げます。52ページ記述の3室が管理する事象を見てください。3室は兄弟姉妹、親戚、近所の人を表します。そこでこの質問には自信を持って答えられます。彼女は家でこれらの内誰かと会えます。なぜなら木星はアングルにあるからです。

しかしもし彼女が血縁関係こそないが、全くの他人でもない人物との再会を聞いてきたとするなら、7室ロード火星がシグニィとなります。この星は射手サインにあり、2室にあって3室カスプから5度以上離れていますので、3室関係の象徴にはなり得ないと考えます。それ故まず始めに私は火星は2室にあり、在四半径の示す方角は北方向(4室カスプから1室カスプもしくはアセンダントまでの間。48ページ参照)にあり、次に彼女が話している相手の象徴星である火星は、射手サインにあります。それは東側を示すサインです。この件は97ページを参考にしてください。

火星はアングルになく、家にはおりません。火星のある2室はサクシーデント・ハウスですので、家からそんなに離れていない所にいると答えます。

現在の所、彼がいるチャート上からの方角は、サインとクオーターが告げる所によると北東です。

その距離はおよそ1ハロン(220yards、201.17m)かもう少し近いかもしれません。なぜならサクシーデント・ハウスだからです。あなたが彼を見つけられるだろうと思われる土地ならびに場所の特徴はシグニィ火星があるサインから割り出せます。すなわち、火のサイン射手ですので98ページ参照の通り、こんな所を表しています、野原、丘、高台。行方不明となった人を捜すための使者をサインによって示された上記のような土地、場所で、更に天の方角にそぐう先程割り出した北東の方向へ、差し向けなくてはなりません。

しかし、もしあなたが、男は野っぱらではなく街中にいたと、街の中の鍛冶屋か肉屋か、もしくはそのような店の近くにいて、家からは北東の方角だったと報告されたなら、火星はこのような場所も好むと覚えておいてください。68ページ参照です。 

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感想ノート

前回に続いて1室関係の質問についての例題チャートです。まだ最初の方なのでリリーが初学者にも理解できるように几帳面に説明し、考慮の細かくなる部分には丁寧な解説を加えています。

チャートデータは1638.7.19 23:45PMと書かれています。しかしよく見ると太陽は中天近くにあります。夜中に太陽が真上付近に有るわけはありませんので、多分これもリリーの書き間違いと思われます。でも23時と書いて、わざわざPMとも表記していますので何か彼に意図する所があるのかもしれません。
おそらく太陽と月、ハウスカスプの位置から判断して、このチャートは同年7月30日、時間は大体午前の11:52,53辺りに立てたのではないかと考えます。

文中でシグニフィケイター(Significator)という言葉が出てきます。これは「表すもの」「表示する」という意味から進んで「象徴するもの、象徴星」とご理解いただければ良いかと思われます。これは男性星に主に使う言葉で、女性星にはシグニフィケイトリックス(Sitgnificatrix)と言葉を変えています。
ハウスの守護星を男性星でロード(Lord、王の意)、女性星でレディ(Lady、女王の意)と書き換えているのもリリーの特徴です。ちなみにシグニフィケイターを時々シグニィと縮めて書いてあるのは僕流の簡略です(^^; お分かりいただけるかと思いますが。

質問内容はある女性からのもので「息子は帰ってきますか」の基本的に1点に集約されます。リリーは、質問者の息子の象徴星・第5室魚のロード木星が1室にあるので質問者の家にいる=実家に帰ってくると即断しました。この考え方は前章Chap.XXIVの一番最初の項に書いてありますので是非目を通してください。そして僭越ながらこの僕も、同じ様なご質問でこの証明が出て、実際に戻ってきたケースに立ち合った経験があります。

さらに月を探し人のナチュラルな象徴星と看做している記述があります。ここでの月は僕はヴォイドではないかと思うのですが、リリーは次のサインで完成する土星とのアスペクトが既に両星のオーブ内の為、もう接近アスペクトの範囲内だと言っているようです。

質問者の象徴星・金星はそれよりも遅い木星にアスペクト接近。質問者が家に帰ってきたら、家にいる息子に会えるだろう、との見方は非常に絵図通りというか、見たまんまです(笑) でも実際にそうなってしまった所、チャートは明確に、起こるであろう出来事を伝えてくれる頼もしくも恐ろしいツールであると言えないでしょうか。

実際に出会う時期、そのタイミングを前回は差分度数を日数に換算する手法によって、割り出していました。今回は実際にトランジットの星同士がアスペクトを完成させる当日に、二人の再会もまた起こるであろうとする見方を使用、紹介しています。
ちょっと手間取るだろう、との見込みはアセンダントと木星がヴァイア・コンバスタ地区にあるからかなと想像します。

実際の占断はここまでですが、このチャートを使っての応用編を付け加えています。7室のロードを、親でも兄弟でも親戚でも子どもでもないが、家族のように大変親しい関係にある他人、の象徴星として取り扱っています。探し人がいるであろう場所の方向は象徴星の在サインと四半径より、距離は在ハウスより検討し答えを出しています。いる場所の特徴はやはり在サインから読んでいます。

最後に惑星が本質的な性質によって支配する場所も考慮に入れておきなさい、との注意も忘れずに促しています。この辺はリリーが実践で身につけた観察力の賜物でしょう。