P162〜
航行中の船舶について
訳 : ほ う じ 茶

チャート出力 StarGazer for Windows by Delphi
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P165 1646.3.9 10:15 ロンドン
Mars day Moon hour ASC Cancer6.04 MC Pisces1.0


  1, 私の船は無事か。それとも沈んだか
2, 船はどこの海上をたゆたっており、いつ新しい知らせが届けられるか
3, 別の船の例


その3
「別の船の例」


ここではアセンダントと月が船と乗船者のシグニフィケイターとなります。月は8,9室のロードである土星とのスクエアを通過後、質問を受けた時間にはヴォイドになっていました。その後月は土星にトライン接近、次に12室と4室のロードである水星とのオポジションに接近します。これは船が最近死の危険、すなわち難破していたことを表しています。土星とスクエア後の月はヴォイドになっていましたので、船の情報は全くもたらされなかったでしょう。月はケーデントハウス・フィクスドサインにあって土星と不快で悪意に満ちた凶角・スクエアアスペクトを取り、その後吉星からのアスペクト等の救援もなくすぐにヴォイドとなり、再び4室在月は8室のロードである土星に吉角ですが接近しています。

その土星からセパレートした後水星とオポジションを作るのですが、この水星は月のディスポジターでありデトリメントサインにありコンバストに向かっています。次に水星のディスポジターである木星は地平線下にあって、火星とコンジャンクションし、凶星のターム内にあります。さらに火星は蟹サイン在でフォールであること、2室カスプ近くにあること等々を考慮し、私は商人が損失を被る事になるだろうと読みました。フォルトゥーナは6室在、ディスポジターは木星であり、その木星は2室で逆行、フォルトゥーナとのアスペクトがありません。月もまたフォルトゥーナへのシニスタースクエアに向かっており、水星もデクスタースクエアを形成しています。これら多くのありがたくない証明は、「利益」よりも「損失」という言葉の方が似合います。商人は船の積荷全てとは言いませんが、ほとんど失う事になるだろうと占断しました。私は既に船が沈んでいるのではないかと案じました。(それは正しかったです)

主要シグニィが全て地平線下にあるのはよくありません。もし4室にあると最悪です。船が沈む証明を補強するものとなります。

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感想ノート

本チャートも前のチャートに引き続き、船の捜索に関する質問のチャートです。
一読して、意味がよくわからない方も多いのではないかと思われます。僕も何十読してもまだよくわかりません(笑)。自分の中でこなれていない部分あり、ひょっとすると間違った理解をしているかもしれませんが、僕なりの解釈を施していきたいと思います。

本チャートの上昇サインは蟹、蟹の守護星は月、よって蟹サインと月が船と乗船者の象徴となります。ここまではチャート通りでお分かりいただけると思います。次に月はケーデントハウス・フィクスドサインにあって土星とのスクエアを通過後、質問時にはヴォイド状態であり、の部分ですが、おそらく現在の月の位置乙女サインの一つ前のサイン、獅子にあった時の動きと状態を指しているものと思われます。獅子はフィクスドサインであり、ケーデントハウスである第3室の支配サインです。このサインを移動していた月はまず牡羊サインにある金星にトラインし、牡牛サイン在土星とのスクエアを通過した後、どの惑星ともアスペクトを取らず獅子サインを抜け、乙女サインに入り、現在地である乙女10deg.44min.に到るまで依然としてどの惑星ともアスペクトしておりません。
この状態を指して『土星とのスクエア後、質問時までヴォイドが続行中』であると記したのではないかと考えます。上昇サインの守護星の動きを、在サインの一つ前のサインまで遡って検証していく手法は、Chap1.P135の4「過去、彼の身に起こった出来事」でも用いられていますので、興味のある方は参考にされてみてください。

そして前サインのラストアスペクト、土星とのスクエア1本で、既に船は難破しているとリリーは占断しました。凶星との凶角形成後、吉星からの救援アスペクトもなく、現在までヴォイド状態なのは、船に大きなトラブルが発生し、その連絡が質問者の元に届いていない証明であるとリリーは観たようです。特に土星が牡牛サインですので、アンティションが獅子に架かり、獅子を進む月に土星の影響がより強くもたらされたのを重く見たのではないかと、僕は想像します。土星が死の室第8室、旅行の室第9室の支配星である点も見逃せないでしょう。

月は現在地から牡牛の土星にトライン接近していきます。おそらくこのファーストアスペクトが実現した時、ヴォイドという眠った状態から揺り起こされた質問者は、自分の船に起こった凶事を知らされるのでしょう。前サインで土星が示した暗示は、今サインで再び土星と出会う事によって、この星がもたらす象徴性を質問者はその身をもって存分に味わざるをえない。
それは喜ばしい、嬉しい、安心等のポジティブなイメージから対極にある状況のようです。

土星とのトラインを通過した月は、月のディスポジターである水星とのオポジションに接近します。水星は双魚サインにあって弱体、コンバストされてなお弱体。惑星のディスポジターが弱まっているのは、惑星にとって好ましい事ではなく、利益や利得の代替象徴的な役割を果たすフォルトゥーナが射手サインにあって、乙女月と双魚水星のオポジションに割って入るように両星にスクエアし、おまけに水星とフォルトゥーナのディスポジターである木星は、2室蟹サインにあってイグザルト強化、しているにもかかわらず逆行・フォール弱体火星と合・土星のターム内在・フォルトゥーナとアスペクトしていない、等の衰弱要素揃って、さほど頼りにならないとリリーは看做したようです。火星が2室カスプを損ね、2つの重要象徴のディスポジターである木星を損ねている状態から、リリーは質問者である商人の船や積荷、つまり彼の所有物は殆ど失われると読みました。惑星のディスポジターの強弱、状態の良し悪しは、そのまま状況に反映されるのでよく吟味検討しなくてはならないことを 教えてくれています。

またこの種のチャートで、アセンダントサインの支配星がアングルとは言え4室にあるのは、チャートの底=海の底に沈んでいる表れと看做し、最悪の暗示と考えられるようです。