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 ■古代 占星術は 誕生日が分からなくても、占えました。

■間違っている6ハウス
 6ハウスは労働や仕事のハウスではありません。

 典拠
 1.Loeb 版 マニリウスの「アストロノミカ」
 2.有田忠郎氏の同上の訳「天の聖なる学」
 3.ジョン・フローリー氏の apprentice 16 の「Let's Get This Straight」
 4.リリーの「クリスチャン・アストロロジー」


   マニリウスの著したアストロノミカの Loeb 版のその箇所には、ラテン語で「porta laboris erit」、英訳で「portal of toil;」となっています。
   labour の意味は、「労働」「仕事」という意味もありますが、英英辞典では、「the ordinary affairs of life」とあります。日本語に訳すと、「人生で気をもまなくちゃいけない事」のような意味です。

   有田氏はストレートに「労働の門」と訳されていらっしゃいます。同時にこれは反対側(12室)にも当てはまると、その節で訳されていらっしゃいます。Loeb 版の英訳ももそうなっているので、有田氏の間違いではないと考えられます。有田氏は占星術師ではなくフランス文学を専攻されていっらしゃる学者です。

   ジョン・フローリー氏は、文脈上からの違いを指摘していて、もし6ハウスが労働のハウスであるならば、有田氏も書いているように、12室も労働のハウスとなるであろうと指摘しています。更に、ラテン語から英語に翻訳するときに、当てはめる単語が少なすぎたのだと述べています。この間違いはビクトリア王朝中期後半に、既に始まっているとしています。また、明快に『Porta laborisは、マニリウスによってこのハウスに与えられたタイトルではなく、ただここに付いて述べられたものにすぎない。また、この文脈からして"労働のハウス"でもない。』と書いています。

   ウィリアム・リリーは、ホラリーでもネイタルでも、一切6ハウスに労働を当てはめていません。家畜(の労働や売買その他)から得られる利益という記述はありますけれども。
   彼のネイタルの章では、彼は6ハウスに次を与えます。『悲しみや気がかりの前兆となる何事か、体の障りやその部分、使用人、小さな家畜、父方の叔父や叔母、風邪引き、内服薬や薬、蜂、鳩、ガチョウ、雌鳥、豚など』

   これらの一連の記述から再考すると、文脈上「労働の門」であれば、「両者とも失墜の危懼(きく)に悩み、憔悴(しょうすい)している」といった言い回しを使うのだろうかという疑問が湧き上がってきます。労働であれば普通は、「疲弊(ひへい)し、憔悴し」、という表現になり、「疲れる」という語が入ってきて当たり前なのではないかと思われます。危懼(きく)に悩み、憔悴(しょうすい)するといった言い回しが適切なのは、やはり英英辞典からの labour の訳、「人生の厄介事」ではないでしょうか。そして、「12室にも与えられている」という部分を、現代的占星術の分野では、まったく考慮されていません。

   12ハウスへの意味の割り当ては、疲労、災いのもと、悪い兆し、好ましからぬ運、破滅や破壊の巣窟、孤独と悲嘆、堕落、落胆、気落ちの・・・等です。6ハウスと12ハウスの区別が付かないくらいよく似ています。6ハウスが労働の門ならば、文脈上12室も当然労働の門に当てはまることでしょう。これらから勘案して、「労働の門」と訳すには甚だ疑問を持たざるを得ません。

   現代占星術の本は、おしなべてこの辺りの考察を欠いたまま書き記されています。ネイタルを読み解くにも、労働(疲労、落胆・・・)とこじつけられないこともありませんが、ホラリーの質問に至った場合、完全に読み間違える原因となります。

   詳しくは、ジョン・フロウリー氏監修の Apprentice No.16をお読み下さい。

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 Reference.

占星學の基礎

間違っている6ハウス 

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